ESET Mobile Securityの概要
新種、未知のウイルスに強いESETはAndroidでも健在
すでに脅威として認識されているウイルスはもちろん、怪しい挙動をする未知のウイルスや、新種のウイルスを検知する機能に強みを持つESET。
Android版の公開にあたって、その部分に力を入れるという方向性は維持されており、PC版で好評を得ていたヒューリスティックはAndroid版にも採用されています。
携帯端末向けのセキュリティソフトとして、盗難や紛失への対応もしっかりとられています。
主な機能
ウイルス対策
スパム対策（着信、ショートメッセージフィルター）
盗難、紛失対策
セキュリティリスク、タスク管理
＜メイン画面＞
＜セキュリティリスクがある場合のメイン画面＞
端末にセキュリティリスクがある場合は、メイン画面の目立つ部分がアラート表示になります。
ウイルス対策
価格コムに対する不正アクセス事件において、その新種ウイルスを唯一検知できたのがESETでした。
その高い検知能力を支えているのが「ヒューリスティック」というESETが強みとしている技術で、過去の経験則やノウハウから怪しい挙動を検知するというものです。
AndroidはOS自体が誕生間もないものなので、ウイルスも未知のものがほとんどです。当面はヒューリスティックが大きな威力を発揮するでしょう。
＜ウイルス対策管理画面＞
＜ウイルススキャン画面＞
端末全体だけでなく、個別のフォルダに対してスキャンが掛けられるのは電池と時間の節約に有効です。
盗難、紛失対策
ESET Mobile Securityには、端末の盗難、紛失対策の機能があります。
「Anti-Theft」を使って、携帯が盗まれたり持ち去られた際に遠隔ロック、GPSによる位置特定、データの削除などが可能です。
＜Anti-Theft管理画面＞
＜持ち去りのアラート＞
アラート通知の電話番号を設定しておくと、端末を持ち去られたり紛失した時に指定のメッセージを送信します。
右の設定画面では「携帯が盗まれた可能性があります」と設定しました。
なお、ここで指定した電話番号からSMS（ショートメール）を出すことにより、遠隔ロックや位置特定などが可能です。
スパム対策
不要な電話、迷惑なメール、SMS（ショートメール）などを設定に基づいてブロックします。
設定の方法は2通りで、ブラックリスト（指定の電話、メールを拒否）、またはホワイトリスト（指定の電話、メールだけを許可）から選ぶことができます。
＜着信フィルター、メールフィルター設定＞
ブロックをしたい着信やメールは、リスト画面で設定可能です。
また、ブロックをした着信とメールはログ画面で記録を見ることができます。
セキュリティリスク、タスク管理
端末が抱えているリスクを機能や装備別に把握、また個別のタスクを管理することが出来ます。
＜Audit リスク管理画面＞
端末が持つあらゆる機能、装備についてのリスクをチェックし、状況を見ることが出来ます。
右の画面ではGPSの状況を表示しています。位置情報の送信を禁止していますが、Anti-Theftで位置を特定する時のみは作動するという注意書きもあります。
＜タスクマネージャー画面＞
端末で現在作動しているタスクを一覧表示します。
怪しげなアプリが作動しているようであれば、ここで強制終了できます（右画面）。
動作の軽さ
ESET Mobile Securityのウイルススキャン所要時間：7分4秒
スキャンの対象：端末内の全ファイル（フォルダ毎のスキャンも可能）
端末起動1時間後のメモリ使用量：11MB
セキュリティソフトの中では軽いことに定評のあるブランドなので、Android版でも動作の軽さにはかなりの技術が投入されているようです。
ウイルススキャンの所要時間だけを比較すると時間が掛かっている印象を受けますが、これは端末内の全ファイルを検索することと、ヒューリスティックが作動して未知のウイルスも検知しようとしているので、スキャンの中身が違うと考えたほうが良さそうです。
導入の手順
Androidマーケットで「ESET」や「セキュリティソフト」などを入力して、検索します。
「ESET Mobile Security」を見つけたら、そこをタップします。
後は、画面に従って「インストール」をタップするだけです。
＜Androidマーケット検索画面＞
右上にある虫メガネのアイコンをタップします。
＜検索画面＞
検索窓が出てきたら、「ESET」を入力して、右下の「実行」をタップします。
＜インストール開始＞
「ESET Mobile Security」が見つかったら、そこをタップします。
次の画面に現れる「インストール」ボタンをタップすると、インストールが始まり、後は自動的に完了します。
＜インストール完了後＞
赤い囲みの部分に、EMSというアイコンが追加されています。
アンインストール方法
ESET自身が不正なアンインストールを防御する機能を備えているため、たとえ持ち主であっても普通にアンインストールしようとしても出来ません。
先に管理者の権限でESETの設定を変更する必要があります。
＜設定ボタン＞
スマートフォンのメイン画面で、「設定」をタップします。
＜位置情報とセキュリティ＞
「位置情報とセキュリティ」をタップし、デバイス管理者を選択する画面に入ります。
ここでEMSのチェック上をタップします（中画像）。
ESETに与えられている権限を無効化します（右画像）。
＜アプリケーション＞
「アプリケーション」をタップし、アプリ設定画面に進みます。
それぞれ、赤い囲みをタップします。
＜アプリケーション管理＞
「アンインストール」→「OK」とタップすれば、後は自動的に削除されます。
システム要件
キャリア：NTTドコモ、au、ソフトバンク
対応OS：Android OS 2.1以上/3.0
インターネット接続（アプリダウンロードのため）
まとめ
ヒューリスティックの搭載により、PC版でも評価の高かった新種のウイルス検知という安心感を手に入れることが出来ます。
PC版でも軽いことで知られていたソストだけに、その上ヒューリスティックが搭載されているのは、優秀なセキュリティソフトと言っても良いでしょう。
現段階では英語版しかないので、その点が初心者の方を遠ざける理由になってしまうと思いますので、日本語版の開発に期待しましょう。
もちろん、英語版でも全ての機能は普通に利用可能です。
価格
無料 → レビューはベータ版で行いましたが、製品版は3,360円～となっています。